音楽の圧縮に方法は色々ありますが、FLACやALACのような「可逆圧縮」、MP3やAACのような「非可逆圧縮」とがあります。 WAVはこれらの大本になる圧縮前のファイルで「非圧縮」になります。 圧縮の意味については、音楽を詰め込むメモリーカードの容量を増やすため。 またはWAVデーターには付加できない楽曲情報(メタデーター)をつけるためなどの理由があります。 では、圧縮方式の「可逆圧縮」と「非可逆圧縮」の大きな違いですが、元々のWAVクオリティーを保つか保たないかになります。 FLACやALACのような「可逆圧縮」は再生時に元の非圧縮の状態に戻して再生が出来ます。 つまりWAVと同等のクオリティーが再現可能です。 MP3やAACのような「非可逆圧縮」は音の周波数を削って小さくしますのでオリジナル音源よりも音は劣化します。 どちらも圧縮をするのですが、元のクオリティーを保ちつつ圧縮するか、それともオリジナルを劣化させて小さくするかという違いになります。 となると「可逆圧縮」がよいとなるわけですが、「非可逆圧縮」に比べると圧縮率でかなり差が出てしまいます。 「可逆圧縮」はオリジナルファイルの約70パーセント位の圧縮率となりますが、「非可逆圧縮」の場合はオリジナルファイルの1/10までサイズを小さくする事が可能です。 その分、劣化はしてしまうのですが沢山の楽曲を持ち歩きたい場合は「非可逆圧縮」が有利になります。 ●「非可逆圧縮」で圧縮する際に、音の劣化具合に大きく左右されるのが「ビットレート」です。 この数値により劣化度は変わってきます。 オリジナルの周波数に出来るだけ近い状態で圧縮をかけたい場合は192kbps以上を選択するとよいそうです。 私の場合、最大の320kbpsにしています。 「非可逆圧縮」には代表的な圧縮方式として「MP3」や「AAC」があります。 どちらが良いかとなりますが、AACの方が新しい圧縮方式となっており映像用の音声にも使われるので良いと思われがちになりますが、どうやら設定するビットレートにより、どちらが有利かが変わってくるようです。 簡単にまとめると、128kbps以下ならAAC。192kbps以上であるならばMP3が良いそうです。 なので、ビットレートが高いファイルを生成するのであればMP3に軍配が上がるそうです。 実際に変換された波形をみると、AACは高ビットレートになると20kHz以上の数値が落ち込んでしまいます。 しかし128kbps以下となるとmp3の方が15kHz以上が落ち込んでしまいます。 ビットレートによって、どちらの圧縮方式が利に適っているかを検討して変換するのが良いようです。 対応的には今はMP3もAACも問題ないプレーヤーが増えていますが、柔軟に対応させるのであれば昔からあるMP3が良いようです。 その場合は192kHz以上に設定するのもお忘れなく。。。 ●「可逆圧縮」についてですが、圧縮方式としてはFLAC、ALAC、APE等があります。 一番対応ソフトやプレーヤーに柔軟なのがFLACです。ALACはアップルが開発した圧縮方式になります。
ネットでダウンロード販売される可逆圧縮データーは大体がFLACになります。 ですので、柔軟に対応されているという事で私個人としてはFLACをお勧めします。 FLACで圧縮をかける際に、非圧縮と、圧縮率を8段階で設定する方法があります。 非圧縮は元のWAVデーターと容量は変わりありません。 あくまで曲情報や画像データーなどを付加するメターデータの追加を目的としたものだと思います。 容量を小さくするには圧縮させる事になるのですが、圧縮は全部で8段階に分かれています。 1が一番圧縮率が高く、8が一番データーが大きくなります。 どちらを選んでも音質に差はないそうです。 ですが、高圧縮にすると再生時にデコーダーに負担をかけるそうなので、圧縮レベルは5にするのが適当なようです。 1と5のファイルサイズの差も微々たるものですので、ここは先人様の言うとおりのレベル5が良いかと思いますw メモリー容量もだいぶ増えてきましたが、それに伴いハイレゾファイルが出たりと、いつまでも容量と音質の追いかけっこが続いておりますが、 メモリーサイズと手持ちの音楽ファイルの容量と天秤にかけて選択するのはいつの時代も変わりないようです。